シュー生地って不思議。

水と粉、バター、卵にごく僅かな塩とお砂糖だけで来上がっちゃうんだから。
プクーっとまあるく焼いたり、細長かったり輪っかだっだり形によって立派な一つのお菓子として存在するって万能生地じゃないかしら。

ちなみに私の母は余ったシュー生地も好き。皮が美味しいのだとか。

パリ・ブレストは云わずと知れた有名なフランス菓子のひとつ。
パリ⇔ブレスト間の自転車レースを記念して街道のパティスリーが作ったのが始まり。自転車の車輪と輪っかのお菓子。
濃厚なクリームを絞っているからまるでクリームが主役なのか、はたまたパリッと香ばしいシュー生地がそれなのか今だによく分からないまま作っております。

イルプルではシュー生地には牛乳を入れるけど私がパリで習ってきたものはどれも水だけ。
牛乳を入れたからといって風味がよくなるわけではありませぬ。色付きと食感に多少違いは出てきます。
強いて言えば水だけで仕込んだ生地はパリッと焼きあがります。

絞るクリームは時代によって大きく味覚の違いがあります。
料理に砂糖を入れないくせにお菓子には容赦なく入れるのが昔のフランス菓子。
だから10年ほど前にパリで習った伝統菓子はどれもずっしり甘いものが多かったな。

3月半ばに作ったパリ・ブレストはパリのルノートルのレシピです。
メレンゲベースのバタークリームにクレームパティシエール、プラリネを合わせています。
プラリネは油脂が強いので配合には注意が必要です。また混ぜ加減のタイミングを見逃すとあっという間にダレて美しく絞ることが出来なくなります。

確かイルプルのパリ・ブレストはバタークリームが入っていなくてプラリネも良い品のものだったし当時は生クリームにもものすごく凝っていたから(○○社のものは×とか)フワッと軽いのに濃厚で感激したことを覚えています。

こちらのお菓子はレッスンメニューリストのひとつです。