5年ほど前にドイツの小さな街に主人に帯同して4ヵ月ほど滞在していました。
真冬から春先、ちょうど復活祭(だいたい3月下旬ごろ)にかけて私たちは古い木造4階建てのアパートの3階で暮らしました。
生命の息吹を感じ始める3月下旬、街中の花屋には球根が目立ちます。

そして復活祭に向けての卵やウサギを形どったチョコレートも店頭に並んできて私たちは復活祭直後のディスカウントを狙って買ったものでした。
この時期、休暇をとってヨーロッパ大陸、英国を旅しました。雪解けを待ってスイスまでレンタカーを走らせ、途中アルザスも立ち寄りました。

帰国直前に訪れたのはベルリン。

そういえばドイツに来てまだバウムクーヘンを見ていないよね、ということになりベルリンで探すことにしました。
ベルリンには有名なお店があるようなのですが中心地からのアクセスがちょっと便利ではなかったのでとうとうここでも見つけられず帰国しました。
ちなみに私たちがいた南ドイツの街ではどこにもありませんでした。

バウムクーヘン、日本で流行っていますよね。フンワリからシットリ、ちょっと硬めなど。
実は以前、プロ向けの製菓講習会でバウムクーヘンを習ったことがあるのですがそこで見た安定剤と液体植物油脂に作る意欲が失せた、というか添加物を避けて作る限界を感じたのでした。
バウムクーヘンは生地を作っておいて薄く広げて焼いてその上に再度生地を広げて焼く、の繰り返しです。
幾層もの年輪に焼き上げるまでに当然生地は傷むわけで…そこを補うには安定剤など私が避けたい材料が必要なわけです。

所詮、家庭でバウムクーヘンは無理よね、作っても硬いわと思っていました。
そんなときセブンイレブン金のお菓子シリーズのバウムクーヘンを発見。成分表示を見ると安定剤は入っていない。
しっとしているけど硬めなだなぁ。なるほど。

コロナ騒動で教室には誰も来ないし、作ってみるかと思い立ってついに作りました。
材料と作りは方はメレンゲと合わせるパウンドケーキと同じ。バターが多いので生地は傷んでも焼きあがってからのシットリ感だけはある程度ありました。

薄めにスライスして紅茶と良く合う。時間はかかるけど「作ってー」と頼まれたら作ってあげたいな。