要介護4になったの母は何に対しても感謝の気持ちを全身から伝えたいらしく私が行くとまるでずっと待っていたかのように喜ぶ。

いつも私は何か手作りの美味しいものを母の為に用意していくから私が作るお菓子(パン)が一番美味しいと言ってくれる。

本当かどうか分からないけど、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌやリッツで学んだお菓子は五感が目覚めるほどに美味しいから母の味覚は正しいとする。

先日持って行った淡雪抹茶のムースはえらく気に入ったようで「この間のあのお菓子はなんて美味しかったんだろう」と何度も言うので母の為にまた作った。以前は好意的な感情、素直な気持ちを口に出さない人だった。母は82歳で少女に戻ったんだ。

優しくしてあげたい誰かがいれば人生は幸せだ。

それは何も人に限らない、とある著名な方が仰っていた。

本当に美味しいお菓子は本を探しても見つからない、きちんと習ったレシピに勝るものはないと気付いてから私の本棚はガラガラになった。